オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
「人の話聞けよ」
そうやってまた、私に近づくと
私の手首を掴んだ。
「やっ!」
「ちっ、」
だけど、大神くんがその男の腕をとり
ギリギリと力を入れる。
「痛てぇよ!」
「僕はさあ、一回言っても分からない人間が大嫌いなんだよ
そんなヤツには何したっていいと思ってるんだけどどう思う?」
大神くんの顔はいつも以上に怖い顔をしていた。
低い声に、鋭く睨む目。
こんな大神くん、今まで見たことが無かった。
「わ、分かったもうしねぇから……だから離」