生意気なキス
そこから、巻き毛ちゃんが一人でニコニコとしゃべり続け、それに適当に相づちをうっていたら。
いつのまにか、なぜ彼女と別れたのか、巻き毛ちゃんが語っていた。
「三年も付き合ってたのに、好きな人ができたってあっさり他の男のとこ行くんだもんなぁ。
女の人って分かんないよなぁ」
「男の人の方が分からないわよ。
私なんて八年も付き合っていたのに、よ」
「八年も?
そんなに長く続いてたのに、なんで別れたの?
結婚は考えてなかったの?」
遠慮なく聞いてくる初対面の年下の男に、なんとなく話の流れで、私は同棲していた彼氏のことや一緒にいた新しい彼女のことを話していた。
何年付き合おうが、終わる時は終わるのかもしれない。
片方が続けていきたいと願っても、片方に続けていく気がなくなれば、それで終わり。
あれだけ長い時間を一緒に過ごしたのに、こんなにあっさりと終わってしまうなんて空しいけれど、もめて泥沼になるよりはマシ。
そう自分に言い聞かせても、やっぱりまだぽっかりと空いた心の隙間を埋めることができなくて。
もう煙草を吸っていなかった巻き毛ちゃんに一言断ってから、話している途中に三本目の煙草に火をつけた。
いつのまにか、なぜ彼女と別れたのか、巻き毛ちゃんが語っていた。
「三年も付き合ってたのに、好きな人ができたってあっさり他の男のとこ行くんだもんなぁ。
女の人って分かんないよなぁ」
「男の人の方が分からないわよ。
私なんて八年も付き合っていたのに、よ」
「八年も?
そんなに長く続いてたのに、なんで別れたの?
結婚は考えてなかったの?」
遠慮なく聞いてくる初対面の年下の男に、なんとなく話の流れで、私は同棲していた彼氏のことや一緒にいた新しい彼女のことを話していた。
何年付き合おうが、終わる時は終わるのかもしれない。
片方が続けていきたいと願っても、片方に続けていく気がなくなれば、それで終わり。
あれだけ長い時間を一緒に過ごしたのに、こんなにあっさりと終わってしまうなんて空しいけれど、もめて泥沼になるよりはマシ。
そう自分に言い聞かせても、やっぱりまだぽっかりと空いた心の隙間を埋めることができなくて。
もう煙草を吸っていなかった巻き毛ちゃんに一言断ってから、話している途中に三本目の煙草に火をつけた。