今日もまた、君を探す。

その日の夜は、最悪の気分で起きた。
本当は起きたくなかったが、もう習慣となっているので、何もしなくても体が勝手に動いてくれた。

公園へ向かった。
最後の望みだった。

誰かいる。
あれは、

美雨、だ。

「美雨？」
僕が呼ぶと、美雨は悲しそうに笑った。
その頬にえくぼはなかった。

美雨に、今日あった事を全て言った。
美雨はずっと黙って聞いていてくれた。
ありがたかった。
ひと通り言い終わると、美雨は、
「じゃあ、私の彼氏になってよ。」

もう、どうでもよかった。本当は。
自分勝手なことは、分かっている。
僕には、美優以外の人なんて考えられなかった。
でも、その美優はもう僕の元にはいない。
戻っても来てくれないだろう。

「いいよ。」
気づくとそう答えていた。

美雨は満足そうに笑った。
えくぼのない頬が、見えた。