実らぬ恋〜『コンビニに行こう!』番外編〜

純さんの強い視線から逃げるように、もう一度頭を下げ何も言わずに店を出ていった。




不覚にも…


あんな真っ直ぐな純さんをかっこいいと思った。




今の俺と比較して…



あんなことがなくても…ハルちゃんは俺を選ばないだろう…って思った。






そう思ったら…



笑えた…。




そして…




泣けた…。






行き交う人たちが不思議そうに俺を振り返る…。




そりゃ…そうだよな…



大の男が人目も気にせずボロボロ涙を流してんだもん…。





俺だって振り返るっつーの…。




でも止まらなかったんだ。




こんなに人目も気にせずボロボロ泣いたのも…



初めて…。



俺…



ハルちゃんと出会って“初めて”って何回あったかな…


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