実らぬ恋〜『コンビニに行こう!』番外編〜
そんな時…
ハルちゃんが息を切らしながらやって来てくれた。
鞄を握りしめ…肩は上下に揺らしながら…
『お待たせしました。』
って…。
何でもないような仕草にいちいち胸を締め付けられる…。
何も変わらないハルちゃんに、嬉しさと…
罪悪感…。
いっそのこと…
あの時のことを責めて、罵ってくれれば…
楽になれたのかな…。
相変わらずハルちゃんは頬を赤らめ…俺に照れ笑いを向ける…。
これ以上、好きにさせないでほしい…。
そんな想いに包まれつつも、
『この前のことなんだけど…』
まずは謝ってからじゃないと話しは進まない…。
そう言いかけたとき…
『謝らないで下さいね。』
ハルちゃんが真剣な目で俺を見つめた。