実らぬ恋〜『コンビニに行こう!』番外編〜

そんな時…


ハルちゃんが息を切らしながらやって来てくれた。


鞄を握りしめ…肩は上下に揺らしながら…


『お待たせしました。』


って…。



何でもないような仕草にいちいち胸を締め付けられる…。


何も変わらないハルちゃんに、嬉しさと…



罪悪感…。



いっそのこと…


あの時のことを責めて、罵ってくれれば…



楽になれたのかな…。



相変わらずハルちゃんは頬を赤らめ…俺に照れ笑いを向ける…。



これ以上、好きにさせないでほしい…。




そんな想いに包まれつつも、

『この前のことなんだけど…』


まずは謝ってからじゃないと話しは進まない…。



そう言いかけたとき…



『謝らないで下さいね。』

ハルちゃんが真剣な目で俺を見つめた。


< 149 / 235 >

この作品をシェア

pagetop