実らぬ恋〜『コンビニに行こう!』番外編〜

結局ハルちゃんは何も言わないまま休憩室を出ていってしまった…。



その後を拓さんが追いかけようとドアノブに手をかけた…。


『拓さん…ハルちゃん頼むよ…。』



拓さんは振り向いて…俺の頭を軽く小突いた。


『お前が言うなよ!』


そう笑った拓さんは、休憩室を出ていった。



静まり返る休憩室…。



俺は大きくため息をついた。




俺、やっぱりキューピッドになってやれば良かったのかな…。




そしたら…ハルちゃん…あんな顔しなくてすんだのかもしれない…。




振られたのに、ハルちゃんの隣にいたかった俺の自分勝手な思いがいけなかった…。



これじゃ…
良い男…なんて言えないよな…。



ハルちゃんを支えてるつもりが…単なる独りよがり…。


今さら気付いちゃったよ…。



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