実らぬ恋〜『コンビニに行こう!』番外編〜
…ヤバい…
なんだ…?この子…
…“瞬殺”…
そんな言葉がピッタリくるくらい…
一瞬で…撃ち抜かれた…。
思わず見とれてしまい…ポケェ〜ッとしてしまった俺に、バイト仲間である一つ年上のマリ姉が俺の頭を容赦なくこずく…。
右側頭部からくるジンジンとした痛みに耐えきれず…
『いってぇ…』
そんな声を漏らすと…
『バカか!ハルちゃんが挨拶してんのに…気の抜けた変な顔で見てるからでしょ…!!孝太もちゃんと自己紹介してやんなよ!』
と、一喝!!
我に返った俺は、
『あっ…ごめんね…。俺は“相田 孝太”です。深夜なんでなかなか一緒のシフトにはならないかもしれないけど…』
無難に挨拶を返してみた…。
だけど…俺の心臓は未だかつてこんな早さで波打つことなんてなかった。
あり得ないほど、ドクドクしていた。