実らぬ恋〜『コンビニに行こう!』番外編〜
ハルちゃんは嫌がったり、俺を突き飛ばしたりせず…ただ、キスを受け入れ…涙を流した。


その意味が分からなくて…謝るしかできなかった。

ハルちゃんの気持ちを無視してキスをしたことは、やっぱり悪いことだから…。

だけどハルちゃんは、俺が優し過ぎるから…と、泣いていた。


俺は純さんとは違う…。


優しくするのは…ハルちゃんだけ…。


そんな想いが言葉に出る…。


そして…止まらない俺は、
『ハルちゃん…大好きだ。』


ありったけの想いを込めて、おもいっきり…でも壊してしまわないように…抱き締めた。


抱き締めたハルちゃんは柔らかくて…甘い香りがして…更に理性を吹っ飛ばしてしまいそうだ…。


とにかく…落ち着け…



それ以上は…マズイ…。



俺の中にまだ微かに残っていた理性が、辛うじて欲望を止めた。



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