実らぬ恋〜『コンビニに行こう!』番外編〜

言いたいことだけ言って切った俺の顔を、ハルちゃんは気まずそうにチラッと見た後、苦笑い…。


だから、この旅行のときだけは純さんのことじゃなく俺を見てほしくて…


『今は純さんを忘れよう…』

と伝えた。


ハルちゃんは俺を見つめながら、しっかり頷いてくれた。


でも…分かってるんだ…頭では…。

そんなこと…できるわけないって…。


だって、やっぱりハルちゃんの中では純さんが一番な訳で…


それでも俺は…

良かったんだ…。



ハルちゃんの心の隙間に入ることさえできれば…


だけど、今はそれだけで満足だったのに、口から出る言葉は…思っていたことと違って…

強気なことばかり…。



強い自分を作っていたんだ。


そうじゃないと…ハルちゃん、俺を見てくれなさそうだったから…


それほどハルちゃんにハマってるんだよ…。


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