恋色ミルクティー
今日は街でショッピングデート。
……と、瑞稀が予定を立てていた。
予定通り。
既に私たち四人はタピオカドリンクを購入して歩いていた。
隣の瑞稀をチラッと見た。
密着度!!
学校1人気の女子の部活の一年生エースと学年1、2位を争うチャラ男くんが付き合うとこうなりますの図。
半人分くらい空いた私と川崎くんの間を見つめる。
学校で一番部員数が多い部活の目立たない楽器ユーフォニウム担当の女子とサッカー部でそこそこいい位置につける男子が付き合って初めてのデートの図。
別に二人だけならよくある光景だけど、瑞稀たちが隣にいるとそれは別。
『ダブルデートは?』
瑞稀の声が甦る。
押しが強い瑞稀と押しに弱い私。
瑞稀主導権で始まったデートは、なんか差を見せつけられてるみたいだった。
川崎くんと会えること自体は嬉しい。
デート自体も悪くない。
だけど、百パーセントいい気分にはなれなかった。
複雑な心境の中で、私はそっと川崎くんとの物理的な距離を縮めてみる。
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