幼なじみはイケメン4人組
「……歩夢のことは大好きだけど、やっぱり私は、今までみたいにそばに居たいって思ってる。
多分、どんなに時間が経っても……私は幼なじみ以上には考えられないと思う」
歩夢の馬鹿な言動に呆れたり、疲れたりするけれど。
面白い話を聞いた時は一緒に笑って、一緒に楽しむ。
私は、そんな距離が好きなんだ。
……今までと同じ距離で居たい。 そう思ってるんだ。
「ちゃんと、答えは出てるんだね」
「……うん。 だけど それを歩夢に言っても、今までの距離を保つのは無理なんじゃないか、って思ってるのも事実で……。
だから言うのが怖いっていうか、なんていうか……ちゃんと言わなきゃダメだって わかってるんだけど、上手く言えなくて……」
「でも、伝えなきゃみんな苦しいままだよ」
「……うん」
伝えるしかないんだよね。
私の気持ちを、ちゃんと言うしかない。
「……歩夢っ、ちょっと一緒に来てっ」
みんなと楽しそうに笑ってる歩夢の名前を呼び、手招きする。
きょとんとした顔でやってきた歩夢の手を引いて、私は駆け足に近い感じで廊下を歩き出した。