幼なじみはイケメン4人組


「学校ではほとんど読めなかったけど、家では読んでるから大丈夫だよ。 ていうか俺、別に機嫌悪くはなかったけどね」

「え、でもかなり機嫌悪そうだったよ? ココに しわを寄せて、おじいちゃんみたいだったもん」



眉間に寄せた しわを指差しながらマーくんを見ると、マーくんはメチャクチャ楽しそうな顔をした。



「まぁ確かに、イラッとすることはあったね。 全部歩夢に対してだけど。 でも俺、普段からこういうものだと思うよ?」

「……そうかなぁ? 普段よりも怖い顔してたと思うけど……」

「それは多分、普段よりも歩夢と接してたからだよ。 いつもは晃太兄や旬兄が一緒に居るから平気だけど、今日は俺一人で歩夢の馬鹿を止めなくちゃいけなかったから」


「あー、なんとなく わかる気がする」



みんなと一緒に居ると歩夢の馬鹿さ加減は抑えられる感じだけど、今日はモロだもんね。

ていうか、マーくんは学園祭の準備中ずっと歩夢を一人で見てたんだよね。


私も一緒のクラスだけど、男子は男子、女子は女子で作業は違ってた。

だからマーくんは、ずっとずっと一人で歩夢の馬鹿を抑えてきたんだ。


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