幼なじみはイケメン4人組
「……偉いっ!! マーくん偉すぎるっ!!」
ガバッとマーくんに抱きついて、よしよし と頭を撫でる。
私も歩夢の馬鹿には相当疲れていたけれど、私以上に大変な思いをしてただろうマーくんを、とにかく褒めちぎりたかった。
「よくぞあの馬鹿の攻撃に耐えたっ!! 感動したっ!!」
「……ちょっと、ミサ」
「本当に凄いっ!! マーくんは偉いっ!!」
大型犬に抱きついてじゃれてる時のように、グワーッと頭を撫でる。
その間も『偉い』『凄い』という言葉を何度も繰り返した。
そんな私に、マーくんは小さく小さくため息をつく。
そして『わかったから』と言いながら、私の体を抱き締め返してきた。
「少し落ち着きな? いいね?」
「私は落ち着いてるよ?」
「落ち着いてないから言ってるの。 まったく、いい歳して何やってんだ」
「……相変わらずジジ臭い言い方だねぇ」
「俺がジジ臭いんじゃなくて、ミサが子供っぽいんだよ」
マーくんはそう言って笑い、私の体を離した。
……もしかしてマーくんも、歩夢と同じように私のことを『妹みたい』って思ってるのかな?
「ねぇマーくん、私って妹キャラ?」
「キャラって……まぁ、どちらかと言えばそうだね」
「……同い年なのに? 私の方が1ヶ月早く生まれたのに?」
「歩夢はミサより2ヶ月早く生まれてるけど かなり子供っぽいじゃん。 それと同じ」
「でも私、歩夢に『妹みたい』って言われたんだけど……それってつまり、私は歩夢より子供っぽい?」
「五十歩百歩」
そう言って、マーくんはクスッと笑った。