幼なじみはイケメン4人組
10 胸のドキドキ
──そして、学園祭の朝となった。
私は寝坊することなく起床し、清々しい気分で家を出た。
「あっ、おはよっ!!」
「おはよ、ミサ」
門のところでニコッと笑う晃太くん。
その近くには歩夢とマーくん、そして旬ちゃんも居た。
「旬ちゃん、今日は早くに行かなくてよかったの?」
「当日に焦らないように昨日までやってきたんだから、全然オッケー」
「そっか!!」
久しぶりに5人が一緒だ。
お母さんみたいな晃太くんが、私の制服についたゴミをサッと取ってくれて。
お兄ちゃんみたいな旬ちゃんが、私の優しく頭を撫でる。
お馬鹿な歩夢は『目覚めのチューをしに行こうと思ったのに』と相変わらずの調子で笑って。
クールなマーくんが面倒臭そうに髪を掻き、そのあとに歩夢にチョップを食らわせた。
そんな4人を見て、私が笑う。
いつもと同じ、いつも通りの5人。
5人で過ごしている『今』が、何よりも楽しかった。