幼なじみはイケメン4人組


「出来立てホカホカ!!」

「それを言うなら出来立てホヤホヤ、ね」

「ほらマーくん!! あーんして、あーん」


「いや、口の中 死ぬし。 ミサが食べなよ、ほら」



熱々のたこ焼きを楊枝で持ち上げたマーくんは、それを私の口の前へと差し出した。

本当はガブッと行きたいところだけど、これを口に入れたら確かに死ぬかも……。



「フーフーしてよ、フーフー」

「なんで俺がそこまで面倒を見なくちゃいけないんだ」

「だって熱いのイヤだもん」


「じゃあ冷めてから食べる?」

「えー、熱々が食べたい」

「矛盾してる」



そう言いながらも、マーくんはたこ焼きをフーフーしてくれている。

優しいなぁ。


なんだかんだ言いながらも、マーくんは いつも色々なことをやってくれる。



「はい、どうぞ」



適温になっただろうたこ焼きを、もう一度 私の口元へと向ける。

だから私は、今度こそそれをガブッと口に入れた。けど……、






「熱っ!! あっついッ!!」



……表面は適温だったけど、中は熱々のままで。

結局 私の口の中は、死亡した……。


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