幼なじみはイケメン4人組


テーブルのところには数人が居たけれど、本棚のところには誰も居ない。

ゆっくり話すには ちょうどいい場所だ。



「ミサはさ、歩夢とどうなりたいのかを ちゃんと考えて、それを歩夢に話しただろう?」

「え? あ、うん……」



……どうして急に、歩夢の話を……?



「俺もね、ミサとどうなりたいかを ずっと考えてたんだ」

「へ? 私?」

「俺の好きな相手って、ミサだから」



……え?

えぇっ!? 私っ……!?



「ちょ、ちょっと待ってマーくんっ……!!」

「図書室は静かにね?」

「……あ、あのっ……少し、待ってください……」


「うん」



穏やかな表情を少しも崩さないマーくん。

彼の真っ正面に立つ私は、頭の中が真っ白だった。



「……マーくんが好きなのは、私……?」

「うん」

「……本気、ですか……?」


「本気だよ。 というか、本気“だった”」



“だった”


……過去形……?


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