幼なじみはイケメン4人組
……ベランダから中庭を見下ろす二人は、女の子たちを楽しそうに観察している。
私もその横に立ち、なんとなく中庭を見下ろした。
……二人の会話は、なんというか、馬鹿丸出しな感じだ。
たとえば、メガネをかけた子はおとなしいとか、茶髪の子は騒がしいとか、ショートカットの子は活発だとか……。
……性格というかなんというか、見た目で判断してるだけのような気がする……。
「あの子のパンツの色は絶対 白っ!! メガネっ娘と言ったらやっぱり白でしょー」
「いやいや、そんなの漫画の中だけだろ。 白パンなんて見たことねぇぞ?
柄はドットかボーダー、色は淡いピンクとか水色だな」
「おぉ、さすが旬ちゃんっ!! 毎日ミサっちの着替えを手伝ってるだけあるねー」
私を見ながらニヤニヤと笑う歩夢。
……ドットかボーダー、淡いピンクとか水色……って、私が愛用してる下着じゃんっ。
もぉっ、旬ちゃんってば なんで歩夢に言っちゃうのー……。
「いいなー、俺もミサっちの着替え手伝いたいなー。
でもミサっちがパンツ姿を晒すのって、旬ちゃんと晃太兄の前だけなんだもんなぁ」
「あれ? そうだったっけ?」
「昔は全然オッケーだったけど、今は旬ちゃんと晃太兄だけっしょ。 ほら、よき兄と、よき母っ」
クスクスと笑う歩夢が、中庭の一角を見て視線を止めた。
それにつられるように私もそっちを見て、旬ちゃんも同じ方向を見る。
「あ……」
……そこに居たのは、藤沢くん。
私が恋してる男の子……。
そしてその隣には、凄く可愛い女の子が居る。