幼なじみはイケメン4人組


「まーさーむーねー……」

「うわ、委員長っ」

「なんのためにアンタを早く呼んだと思ってんのよ? こんなところで油売ってないでさっさと来なさいっ。
あ、この馬鹿が迷惑かけちゃってごめんねー。 お詫びに、うちのクラスでやってるお化け屋敷、無料で招待するから遊びに来てねっ」


「妖怪 裏表ババァ」

「黙れサボり魔っ!! ていうか誰が妖怪よっ!! 誰がババァよっ!! ほら、しっかり働きなさいっ!!」

「裏表は否定しないの?」


「うるさいなぁ。ほら、さっさと教室行くっ!!」

「へいへい、今 行くよー。 ミサちゃん、マーくん。またねー」



委員長さんに引きずられるようにしながら、マサくんはニコニコと去っていった。



「……委員長さんは、SでMかなぁ……?」

「……どうだろう。 ちっちゃくて可愛いとは思うけど、俺はツンデレの定義がよくわからないから」

「私もよくわかんないや」


「まぁ、『委員長』って感じのする人ではあるよね」

「うん、確かに」



そんなことを言いながら、私とマーくんは二人が去っていった廊下をただただ見つめていた。


< 164 / 220 >

この作品をシェア

pagetop