幼なじみはイケメン4人組
………
……
…
その後、私と旬ちゃんはずっと体育館裏で話をしていた。
「……じゃあ、旬ちゃんが『好き』に気付いたのは、私が失恋した時……?」
「多分な」
「多分て……そんな微妙な答えアリ?」
「おう」
……旬ちゃん曰く、私が失恋した時──藤沢くんと西原さんが一緒に居るのを見て 私が作り笑いをした時から、なんとなくこう、私のことを意識し出したらしい。
でも『多分』と言っているから、なんとも微妙な感じだ。
「あの日の夜さ、みんなでケーキ食ったあと、俺ら二人で話してたじゃんか」
「うん」
「その時にさ、えーっと、ウワァーとかグワァーとかいう話をしたじゃんか」
「あー……してたね、うん」
「多分、あんな風に思ったのはミサが好きだからなんだよ」
「……」
「……いや、ゴメン。 ほんと俺もよくわかんないんだよ。 でもさ、ミサが恋してるって聞いた時……なんか妙な気持ちになってさ、失恋したミサが一生懸命笑おうとしてんのを見るのも、なんかこう……イヤだったんだよ」
上手くまとまらない言葉を なんとかまとめようとしながら、旬ちゃんは頭を掻く。
「……ミサは俺だけを見てればいいのにって思った。
他の奴を見て悲しそうに笑うミサなんか必要ないだろって思ってた。
俺の隣で一生笑ってればいいのにって、思ってたんだよ」
「旬ちゃん……」
「俺、ミサと一緒に居る時間が本当に好きで……学園祭の準備もさ、『早く終わらねーかな』って ずっと思ってた。
もちろん、学園祭の準備をするのはメチャクチャ楽しいし、みんなが盛り上がってるのを見てるのはスゲー好きだけどな。
……でも、ミサと過ごす時間は全然無かっただろ? だからミサから何も連絡がなかった時は、本当に寂しかったんだ。
まぁ、俺も連絡するのを躊躇してたから、お互い様っちゃお互い様だけどな」