幼なじみはイケメン4人組
「あらら、ミサちゃん置いてけぼり?」
「あっ、マサくんっ!!」
旬ちゃんが去ったあとすぐに、マサくんが外からやって来た。
「ヤッホー、ずいぶん泣いたみたいだねぇ」
「あー……うん、色々あって……。 でももう大丈夫っ!!」
「あはは、確かに『大丈夫』って顔してるもんね」
……私と旬ちゃんがどうなったかは、マサくんも歩夢も聞かなかった。
だけどそれでも、私と旬ちゃんが一緒に居る。 というのを見て想像はついていたらしい。
「ミサっち、よかったね」
「ほんと、スゲー心配してたけど、よかったよ」
ニコニコ顔の二人に、私も笑顔を見せる。
「心配かけてごめんね。 それと、ありがとう」
その言葉に歩夢は首を横に振り、マサくんは『気にしてないよ』と手をパタパタと振った。
「……でもさ、私と旬ちゃんが微妙な感じになったのはマサくんのせいだよ?」
「へ?」
「高橋さんが旬ちゃんにベタ惚れって言ってたけど、全然そんなことなかったからね?
ていうか高橋さん、彼氏居てラブラブらしいよ?」
「うわ、マジ?」
「マジ。 マサくんがあんな風に言わなきゃ私、旬ちゃんと ちゃんと話してたもん」
……と言いつつ、どちらにしろ ちゃんとは話していなかったと思う。
マサくんの言葉があったにしろ無かったにしろ、二人を見て『お似合いだ』と思ったのは事実で……結局 私は、旬ちゃんから離れる道を選んだと思う。
それがわかっていながらも、私は『マサくんのせい』と言って、マサくんをいじめている。