幼なじみはイケメン4人組
「旬としっかり話せたみたいで、スゲー安心したよ」
「ちょ、ちょっと晃太くんっ。 人いっぱい居るからっ」
「あぁっごめんっ!! でもなんかこうっ、嬉しくてっ!!」
私の体を慌てて離した晃太くんは、どこか恥ずかしそうにしながらも楽しそうに笑っていた。
「昨日ミサが政宗と帰ったあと、みんなで色んなこと話したんだ」
「あっ……うん、聞いたよ。 歩夢が色々話してくれたんだよね……?」
「うん。 それとね、旬からも色々聞いたんだ。 ほら、高橋さんのこととか、旬の気持ちとか。
アイツ全然何も言ってくれなかったからさぁ、マジ殴ったね。 もっと早く俺に話せっ!! って本気で殴ったよ。
そしたらさ、『聞かれなかったから言ってなかった』って言うんだよ? 聞かれなかったからの前にさ、言われなかったら聞きようがないのにね。
ほんっとにもう、馬鹿にも程があるよ」
あはは……旬ちゃんっぽい。
いや、ぽいじゃなくてメチャクチャ旬ちゃんだ。
「でも……アイツ、今日はちゃんとミサに話すって言ったんだ。 だから俺たちは何も言わずに見守っていようってことにした。
いつも通り笑って、いつも通りミサを見る。 みんなでそう決めてたんだよ」
「……そっか。 そうだったんだ……」
今日の朝、晃太くんも歩夢もマーくんも、いつもと同じように笑っていた。
だから私も笑うことが出来たし、いつも通り過ごすことが出来たんだ。
……みんな、全部知ってたんだ。
旬ちゃんと高橋さんの関係や、旬ちゃんの気持ちも……全部わかっていたから、いつも通り笑っていたんだ。
「……ありがとね、晃太くん、マーくん」
ここには居ないけど……歩夢も、本当にありがとう。
そんな風に思いながら笑顔を見せると、晃太くんもマーくんも、とても優しく笑みを返してくれた。