幼なじみはイケメン4人組
……えー……ここで一人にされても困るんだけど……。
うーん、どうしよう……?
ここに居ても仕方ないから、舞台袖に行ってお手伝いでもしようかな?
でも、裏方さんはほとんど3年生だし……。
旬ちゃんや晃太くん経由で私の顔は知られてると思うけど、話したことなんかないしなぁ……。
ほんと、どうしよう?
旬ちゃんはまだ照明さんのところに居るのかな?
そこに行けば何かお手伝いが出来るかも?
でも私も晃太くんと同じで、照明のことはわからないから邪魔になっちゃうよなぁ……。
「……やっぱり、誘導のお手伝いを──」
「おいミサ、行くぞっ」
「──って、えぇッ!?」
……私の手をギュッと握り締め、有無を言わさず歩き出したのは、旬ちゃんだった。
「ちょ、ちょっと旬ちゃんっ!! 仕事はっ!?」
「照明係 来たし、元々コレは俺の担当じゃないし」
「でも実行委員会でしょっ……!?」
「昨日死ぬ思いで働いたんだからいいの。 ほら、行くぞ宝探しっ」
「ハイッ!?」
宝探しっ!?
それって子供向けって言ってたし、受付終了してるから無理って言ってませんでしたっ!?
「ちょ、ちょっと旬ちゃんっ……いったいどういうことなのっ……!?」
人の居ないエリアに来た時に、ようやく旬ちゃんが足を止めた。
「ミサのためだけに、宝を隠してる」
……私のため、だけ……?