幼なじみはイケメン4人組


………

……




図書室は、私の教室から徒歩2分ほどの場所にある。

階段を下り、1階の1番端が図書室だ。


これがまた、かなり広い。

入り口からすぐのところにはテーブルがズラーッと並んでいて、その奥に、本棚がこれまたズラーッと並んでいる。


……けれど、うちの学校の生徒はあまり本は読まないらしく、いつだってガラガラだ。

というか、広いからガラガラのように見えるだけかも?


よくはわからないけれど、周りの目を気にすることなく のんびりと過ごせるのは間違いない。



「あ、居た」



ズラーッと並んだテーブルを利用してる人は数人だけだったから、すぐにマーくんを見つけることが出来た。



「マーくん」

「あれ、ミサが来るなんて珍しいね」

「ちょっとね、色々あって」



隣にちょこんと腰掛けると、マーくんは私を見てニコッと笑いかけた。

……普段はかなりクールな人だけど、こうやって二人で話してる時は結構笑ってくれる。


それがなんだか嬉しくて、私も微笑んだ。



「旬兄は?」

「歩夢と女の子の観察中」

「あぁ……ベランダか」


「うん。 すっごい真剣に見てるよ」

「そっか」



パタンと本を閉じたマーくんは、時計を確認してから立ち上がった。


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