幼なじみはイケメン4人組


どうやら私が来たのとほとんど同じタイミングで、本を読み終えたらしい。

それを元の場所に戻すために歩き出したから、私もなんとなく一緒に歩き出す。



「相変わらず、人 少ないね」

「うん。 今の人たちは、あまり本を読まないから」

「今の人たちって……なんか言い方がジジ臭いよ?」


「そう? じゃあ、今時の若者は……とか?」

「いやいや、意味同じだしっ。 ていうか さっきよりもジジ臭いよっ」



教室でのマーくんはクールで口数の少ない人だけど、私と二人の時は色々と話してくれる。

そして、どこかズレてる部分もある。



「マーくんって、クールなのか面白いのか わからない人だよね」

「……面白くはないと思うけど?」

「面白いよ。 言ってること変だもん」


「……そうかなぁ」

「そうだよー」



そう話しながら奥の方へと進んでいき、マーくんは慣れた手つきで本を棚の元の位置に戻した。



「変っていうのは、歩夢みたいな人のことじゃない?」

「歩夢はかなり変だけど、マーくんもちょっと変だよ?」

「……ちなみに、旬兄や晃太兄は?」


「旬ちゃんは結構 変。 晃太くんは微妙に変っ」

「……基準が、いまいちわからないんだけど……」



ハァ……と ため息をついたマーくんは、別の棚から本を取り、パラパラと捲り始めた。



「まぁそれはひとまず置いておくとして……ミサ、もしかして何かあった?」

「へっ?」

「いつもとちょっと違う感じがする」


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