幼なじみはイケメン4人組
……いつもと違う感じ。
そう言われて思い当たったのは、さっき見た藤沢くんたちのことだった。
でも私、藤沢くんのことは全然 何も話してないのに……。
「……どうして違う感じだって思ったの? 私、いつもと同じじゃない?」
「顔 見ればわかるよ」
「……顔?」
「何かイヤなことがあったり、ヘコんだりしてる時……ミサはいつも無理矢理 笑顔を作るから」
笑顔……。
私は今、笑顔を作ってた……?
「他の人が見たら普段と変わらないミサだけど、俺には わかるよ」
「……どうして?」
「俺は、ミサの幼なじみだから」
本を元の位置に戻したマーくんは、私を見てニコッと笑った。
そして、私の髪を優しく撫でる。
「俺はいつも隣に居る。 だから、何かあった時は俺に話して?」
その言葉を聞いた時。
胸の奥がジーンと熱くなって、涙が、こみ上げてきた。
……でも、ここで泣くわけにはいかない。
こんなところで、泣き顔なんか見せちゃダメ……。
「……ありがとね、マーくん」
自分でもよくわかる作り笑いでマーくんを見て、その顔のままゆっくりと話をしていく。