幼なじみはイケメン4人組
「私は家に帰ったらすぐにベッドの上で のんびりゴロゴロしたいっ。 昼間もずーっと寝ていたいっ」
「なんかナマケモノみたいだね。 そうだ、今度ミサも一緒に勉強する?」
「無理。 絶対しないっ」
「でも、テストの前に慌てるよりは今しといた方がいいと思うけど?」
「あーあーあー、何も聞こえませーん」
と言いながら耳を塞ぐ。
そんな私に晃太くんは笑って、『子供っぽいなぁ』と言ったのが微かに聞こえてきた。
「ミサは相変わらず、ミサだね」
「……何それ、どういう意味?」
「ミサは昔と全然変わらないなぁってこと」
耳から手を離した時に、晃太くんがそう言った。
うーん……そうかなぁ?
自分ではよくわからないけれど、でも……、
「……晃太くんも全然 変わらないと思うよ? ていうか、旬ちゃんも歩夢もマーくんも、みんな変わってないと思う」
よき兄な旬ちゃん、おちゃらけた歩夢、クールなマーくん、よき母な晃太くん。
私の幼なじみ4人組は、昔から何も変わっていないように思う。
だけど、晃太くんは首を横に振った。
「世の中に、まったく変わらない人間なんて居ないよ」
「……いやいやいや、晃太くん。 今さっき『ミサは昔と全然変わらない』って言ったよね? それ矛盾してるじゃんっ」
「あー、言われるとそうだね。 じゃあ、『昔とあんまり変わらない』って言っとく」
……それでいいのか、晃太くん。
やっぱり晃太くんは、微妙に変。 だ。