幼なじみはイケメン4人組


「旬ちゃんや晃太くんの前でなら平気で着替えられるけど、歩夢やマーくんの前だと、なんか恥ずかしい感じ……」

「あー、パンツ晒してんのは俺と晃太の前だけ。 って歩夢言ってたな。
つーかお前、あいつらには恥ずかしくて俺らは平気なのかよっ」

「だって旬ちゃんはお兄ちゃんだし、晃太くんはお母さんだからだよっ。
歩夢とマーくんは、そりゃあ仲はいいけど……同級生だし……」



歩夢やマーくんが年下なら、弟みたいに思えたかもしれない。

……いや、性格的に見てマーくんは年上だろうか?


とにかく。

『同級生』じゃなければ、旬ちゃんや晃太くんと同じように接することが出来たと思う。


『同級生』だからこそ、なんだか気恥ずかしい。



「じゃあ、頑張って自分で起きるしかないんじゃない?」

「……晃太くんにお願いするのは、ダメ?」

「ダメ。 出し物の準備を率先してやるのが、クラス委員のアイツだもん」


「うぅ……じゃあさ、旬ちゃんがいつもより早めに来てくれたりとかは……」

「無理」



……ですよね。

去年もそう言われちゃったもんね……。


すぐ近くなんだから起こしてくれてもいいのに……と思うけど、旬ちゃんの答えは去年と同じで『NO』。


ハァ……魔の1ヶ月の始まりだ……。



「これを機に、一人で起きれるように頑張ったらいいんじゃね?」

「……努力は、します……」

「よし、頑張れ」



ニコニコ笑いながら私の髪を撫でる旬ちゃん。

その顔を見ながら、私はただただ ため息をつくしかなかった。


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