幼なじみはイケメン4人組
「あ、そういえば旬兄が寂しがってたよ」
「へ? 旬ちゃんが?」
「『最近ミサとやり取りしてない』って、昨日メールで」
「……いやいや、だってそれはさ、旬ちゃんが忙しそうだからじゃん」
学園祭が近くなってきたから、旬ちゃんはかなり忙しそうに毎日を過ごしている。
朝は早くに家を出るし、帰りも遅い。
私も段ボール迷路の準備で帰りが遅くなるけれど、それ以上に遅い。
それに、学年が違うから学校でもあまり会わないんだよね。
いつもなら一緒にお昼ご飯を食べたり一緒に帰ったりするけれど、今は『実行委員の集まりがあるから来られないんだって』と、毎日晃太くんから聞いている。
……そんな感じだから、連絡しづらいじゃん。
私が連絡したら、迷惑になりそうじゃん。
「だけど旬兄は、ミサからの連絡を待ってると思うよ?」
ニコッと笑ったマーくんが、静かに静かに言った。
「今まで起こしてもらってた分、何かお礼したらいいんじゃない?」
「……お礼?」
「疲れが吹っ飛ぶような、美味しいご飯を持って行ってあげるのはどう?」