幼なじみはイケメン4人組


家族で来た時に何度もテイクアウトしてるから、当然 今日も大丈夫。

……と、思っていたんだけど。



「あらぁ、ごめんなさい。 今日はもう、ハンバーグは終わっちゃったのよ」

「……へっ?」

「体育大学の学生さんのグループが来てね、みーんなハンバーグだったから終わっちゃったの。
歩夢くんたちもそうだけど、若い子たちって気持ちいいくらいの食べっぷりよねー」



……えぇっ!? そんなっ……!!



「ひ、挽き肉を買ってくるんで、今から作ってもらうっていうのはっ……!?」

「お店で出すお肉は、スーパーでは売ってない特別なものだからダメなのよ」

「特別じゃなくてもいいですっ!! 私個人のために……というか、旬ちゃんのために作ってくださいっ!!」


「旬ちゃんのため?」

「……旬ちゃん、ここ最近ずっと忙しくて……だから私、元気が出る美味しい料理をご馳走するって約束したんです」



旬ちゃんが欠かさず頼む、晃太くんちの手ごねハンバーグ。

……特別なお肉じゃなくても、お店の味に近いものは出来るはず。

だから……──、



「じゃあ、ミサちゃんが作ってあげたら?」

「──……え?」



私、が……?


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