幼なじみはイケメン4人組


………

……




その後、自室で服を着替えたあとに台所に戻る。 と……、



「……なんで旬ちゃんが作ってるの?」



……旬ちゃんが台所に立ってタマネギをみじん切りにしてる。

しかもメチャクチャ上手。



「一緒に作った方が早いじゃん」

「うぅ、でもさぁ……旬ちゃんにご馳走するために色々買ってきたんだよ?」

「買ってきてくれただけで嬉しいって。 それよりほら、手ぇ洗って手伝えよ」


「……私の方が『お手伝い』?」



なんだか腑に落ちない……。

だけど旬ちゃんは、不服そうな顔をする私を見てクスッと笑った。



「一緒に作って一緒に食った方が、絶対楽しいだろ? 俺、ミサと一緒に作りたいんだよ」

「ん……わかった」

「よし、そうと決まったら挽き肉をこねろ。 俺はタマネギを担当したんだから、手を汚すのはお前の役目だっ」


「え、ちょ、それはズルいでしょっ」

「いーや、早い者勝ちだっ」



……くそぅ、自分は楽な方を担当しやがって!!

でもまぁ……みじん切りが ちゃんとみじん切りだから、文句は言えない。

私がやったら、多分 不揃いなみじん切り“もどき"になるだろうしね……。



「……で、こねて成形するのも私の役目?」

「おう。 俺はソース担当な」



ニコッと笑う旬ちゃんに、私は大きな大きなため息を返した。


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