幼なじみはイケメン4人組
手を洗ったあとに、挽き肉をボールへと移す。
おじさんに書いてもらったレシピを見ながら、私たちはそれぞれに作業を続けていった。
その間に話すのは、間近に迫った学園祭のことだった。
「女装コンテスト、アイツらみんな出るんだよな?」
「うんっ」
「今3年の女子が総出で衣装作ってるんだけど、パーティードレスっつーの? ピンクとか黄色とか、メチャクチャ派手な衣装になるっぽいぞ」
「そうなの? うわー……マーくんは嫌がりそう……」
「歩夢はノリノリで着るだろうけどな。 あ、本番まで秘密でよろしくー」
「ん、わかったー」
パーティードレス、かぁ。
どんな感じになるんだろう? 意外とみんな似合っちゃったりして?
やっぱり見てみたいなぁ……。
でもマーくんに絶対怒られるし……。
「ミサは、宝探しに参加するだろ?」
「あ、その予定だよっ」
「そっか、よかった」
「うんっ」
そうだ、宝探しがあるんだっ。
旬ちゃんの『イチオシ』だもんね、私はそっちを頑張らなくちゃっ。