幼なじみはイケメン4人組
「美味しかったー、お腹いっぱいー」
「そりゃあ あんなに食えばな。 食べてすぐ横になると太るぞ?」
「太ってもいいよ、今が幸せだからっ」
食器洗いはあとからにしよう。 と二人で決め、私の部屋へと移動した。
旬ちゃんはイスに座って私を見ていて、私はベッドの上でゴロゴロしながら旬ちゃんを見る。
「でも、マジで美味かったなー」
「うんうん、晃太くんちのハンバーグにも負けてないよねっ」
「いや、店の方が美味い」
「あーもうっ、お世辞でもいいから『そうだな』って言ってよー」
ベッドの上で頬を膨らませると、旬ちゃんは楽しそうに笑いながら私のそばに来た。
「俺のおかげ。 って認めれば言ってやるよ?」
「……うわー、それズルいって」
「だって、確実に俺のおかげだろ?」
「むー……」
確かに私一人じゃあんなに美味しくは出来なかったと思う。
いや、絶対に無理だった。
旬ちゃんと一緒に作ったから、最高の出来だったんだ。
……でも、なんか認めたくないなぁ。
認めちゃったら、この人 絶対に調子乗るし。 ていうか既に調子に乗ってるし。
「ほらほら、俺のおかげって言っちまえ? な?」
……ほら、やっぱり調子乗ってる。
あーもう、なんか面倒になってきたぞ。
「はいはい、旬ちゃんのおかげです。 ごちそうさまでしたー」
「おいこら、棒読みかよ」
「だって面倒なんだもん」
それに、喧嘩なんかしないで幸せな気分で居たい。
せっかく美味しいご飯を食べたんだから、笑顔のまま過ごしていたい。
って、そう思った。