幼なじみはイケメン4人組
「俺でいい、って……歩夢、何言ってるの?」
「だってさー、俺は頭脳明晰スポーツ万能の天才だよ? 俺と付き合っちゃえばいいじゃん」
「……自分で天才とか言う? ていうか、歩夢と付き合うなんて絶対ないから」
そりゃあ歩夢は頭いいしスポーツも得意だし、みんなに人気があって、結構カッコイイ。
とは思うけど、私と歩夢が付き合うっていうのは、ハッキリ言って『ない』。
「俺とミサっちは幼なじみってだけ? 正人や旬ちゃんや晃太兄も?」
「まぁ、そうだねぇ」
「……ふぅん」
どこかつまらなそうな顔をした歩夢は、私の隣に座るマーくんをチラリと見た。
「正人、俺ら全員『ただの幼なじみ』だってよ?」
「……だから何?」
「べっつにー?」
歩夢はいつもみたいにけらけらと笑い、マーくんはどこか不快そうに眉を寄せている。
その後すぐ、チャイムが鳴るのと同時に歩夢は自分の席へと戻っていった。