幼なじみはイケメン4人組
8 学園祭前日


………

……




それから数日が経った。

旬ちゃんと私が交わすメールの量はかなり少なかったけど、1日のうちに必ず何回かは やり取りをしている。


遠慮してる。というわけじゃなくて。

なんとなく『このくらいの距離がちょうどいいのかもしれない』と思ったし、旬ちゃんもそうだったみたい。


数回メールして、学校でも時々話して、時々一緒にご飯を食べて、またメールする。

それが、今の私たちにとってのちょうどいい距離だった。



……そして、最近の私の目覚めはというと……。



「おーい、ミサー」

「うー……今すぐ起きるー……」

「腹出して寝ると風邪引くよー?」


「……出してないよぉ……」

「メチャクチャ出てるよ?」



ニコッと笑う晃太くん。

そして、その近くに立つ歩夢とマーくん。


……結局 私は、いつもこの3人に起こされている。



私と旬ちゃんが食堂でご飯を食べている時、中庭に残った3人で色々話したらしい。


その内容というのが、

『ミサを起こしに行く負担を平等にしよう』

というものらしい。


いやいや、負担て……。

そりゃあ、毎朝私の家に寄るのは負担になってるかもだけど……ていうか確実に負担になってるでしょうけど。

でも そこまで露骨な言い方しなくてもいいじゃない。

そんなに言うなら、起こしに来なきゃいいじゃないっ。


と、色々言いたくなったものの……、

『朝も準備があるんだから、ミサっちが来なかったらクラス全員の負担になるんだからね?』

……って言われたら、何も返せない。


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