幼なじみはイケメン4人組
……その後は、いつもの歩夢と同じ。
男子と馬鹿やって笑って、女子とニコニコしながら話をして、私と目が合ったら無邪気にピースして笑ってる。
……だけど私は、戸惑いを隠すことが出来なかった。
私はずっと、幼なじみの歩夢が好きだった。
馬鹿なことばっかり言ってくるから、ムカつくこともあったけど。
それでもやっぱり、好きだから一緒に居たんだと思う。
だけどその『好き』っていうのは、あくまでも『幼なじみとして』のもの……。
それ以上のものなんて、感じたことなんか無かった。
だけど歩夢は……歩夢はずっと、私のことを……。
──『あ、実は襲われたい願望があるとか?』
……その言葉を放った時の歩夢を思い出す。
あの時歩夢は、私の布団に入って私を抱き締めた。
……あの時も、本当は本気だったのかな……。
いつもみたいにニヤニヤ笑って、タコの口でチューしようとしたり、馬鹿なこと言ったり……。
私は最低最悪の朝だって思ってたけれど、歩夢は、本当は真剣だったのかな……。
「ミサ? 大丈夫?」
「あ……」
……マーくん……。