幼なじみはイケメン4人組
迷路の方の話は終わったらしく、他のリーダーも装飾作業に移っている。
だからこそ、マーくんは私に声をかけてきたみたい。
……どうしよう。
マーくんに、どう話せばいいんだろう……。
「歩夢に何か言われた?」
「……」
「……『好き』って、言われたんだね?」
「えっ……」
どうして、それを……。
まさかさっきの話、マーくんに聞かれてた……?
「ちょっと移動しようか」
「で、でも……」
「もうすぐチャイム鳴るし、続きは午後にすればいいから」
優しく笑うマーくんに手を引かれ、廊下を歩き出す。
忙しそうに動き回ってる他のクラスの子たちを横目に見ながら、私たちは人の来ない廊下の隅へと移動した。
「……マーくんは、さっきの話を聞いてたの……?」
おずおずと聞く私に、マーくんは首を横に振る。
「数日前に歩夢と二人で話す機会があってね、その時に歩夢は『学園祭の時にミサに告る』って言ったんだ。
だから、さっきのがそうだったのかなと思って」
「……そっか……」
マーくんは、歩夢の気持ちを知ってたんだ……。