幼なじみはイケメン4人組
「ねぇ晃太くん、コンテストに参加する人は集まった?」
「衣装は30人分あるんだけど、まだ15人。 しかもほとんど3年なんだよ」
「え、でも15人も集まったなんて凄いねっ」
「3年の奴らはみんな思い出作りだよ。 ほら、卒アルにも載るし。
あ、当日ギリギリまで参加者募集してるから、男子に声かけといてよ」
「そういう役目は私じゃなくて──」
──馬鹿歩夢に頼みなよっ。
と言おうとして、やめた。
……私、また歩夢のこと『馬鹿歩夢』って言おうとしてた。
そんな風に言うなんて、ダメなことなのに……。
「歩夢となんかあった?」
「……え?」
「馬鹿歩夢、って言おうとしてやめたでしょ?」
「……うん」
……晃太くんにはお見通し、か。
そうだよね。 ずっと一緒に過ごしてきたんだから、わかるよね……。
「実はね……」
「実は俺、ミサっちに告白したんだー」
「……うん、歩夢に告白されて……って、歩夢っ……!?」
「ヤッホー」
いつの間にか私たちのそばに居た歩夢。
……お前は忍者かっ。 という言葉を飲み込み、ドキドキしながら歩夢と晃太くんを交互に見つめる。
歩夢はいつもと変わらない笑顔で、晃太くんは、どこか驚いたような顔をしていた。
「え、マジで告白したの?」
「うん。 で、明日一緒に回ろーって誘ったんだ。 まだ答えは聞いてないけどね」
「……そうなんだ。 へぇ……」
晃太くんの声が段々と声が小さくなっていく。
そんな中で、晃太くんは静かに私を見た。
「ミサは歩夢と付き合うの?」