幼なじみはイケメン4人組


「ねぇ晃太くん、コンテストに参加する人は集まった?」

「衣装は30人分あるんだけど、まだ15人。 しかもほとんど3年なんだよ」

「え、でも15人も集まったなんて凄いねっ」


「3年の奴らはみんな思い出作りだよ。 ほら、卒アルにも載るし。
あ、当日ギリギリまで参加者募集してるから、男子に声かけといてよ」

「そういう役目は私じゃなくて──」



──馬鹿歩夢に頼みなよっ。

と言おうとして、やめた。


……私、また歩夢のこと『馬鹿歩夢』って言おうとしてた。

そんな風に言うなんて、ダメなことなのに……。



「歩夢となんかあった?」

「……え?」

「馬鹿歩夢、って言おうとしてやめたでしょ?」


「……うん」



……晃太くんにはお見通し、か。

そうだよね。 ずっと一緒に過ごしてきたんだから、わかるよね……。



「実はね……」

「実は俺、ミサっちに告白したんだー」

「……うん、歩夢に告白されて……って、歩夢っ……!?」


「ヤッホー」



いつの間にか私たちのそばに居た歩夢。

……お前は忍者かっ。 という言葉を飲み込み、ドキドキしながら歩夢と晃太くんを交互に見つめる。


歩夢はいつもと変わらない笑顔で、晃太くんは、どこか驚いたような顔をしていた。



「え、マジで告白したの?」

「うん。 で、明日一緒に回ろーって誘ったんだ。 まだ答えは聞いてないけどね」

「……そうなんだ。 へぇ……」



晃太くんの声が段々と声が小さくなっていく。

そんな中で、晃太くんは静かに私を見た。



「ミサは歩夢と付き合うの?」


< 99 / 220 >

この作品をシェア

pagetop