日だまりの太陽

「三郷おはよー」

「陽、おはよー」

朝からそんな声が飛び交う。

返事を返しながら俺が探していたのは…

「あっ…」

セミロングの黒い髪に、身長がやや小さめの女の子…

「湊川さん…」

俺は、湊川さんに駆け寄り、構わず湊川さんに話かけた。

湊川さんは、戸惑いながらも俺の挨拶に対して答えてくれた。

「ははっなんで、ハテナなんだよ」

と、思わず笑ってしまった。

「ふふっ」

その声にビックリして見てみると、湊川さんが笑っていた…
つい、見とれてしまった

「陽ーー!うぃーーす」

おっきい声が聞こえた。

振り返らなくてもわかる、こいつは

「おぉ、水戸おはよー」

水戸 悠芭だ。俺の中学校の頃からのダチでもある。

「あれ~?この子だれ?」

湊川さんのことをなにも知らない水戸は、そんなことを聞いてきた

湊川さんを簡潔に紹介をすると、水戸のやつ馴れ馴れしく湊川さんの手を握り自己紹介をした。

しかも、名前で呼べと言っている

正直ムカつく。
なんだ、このモヤモヤする感情は…

「悠…芭くん、よろしくお願いします。」

と、湊川さんまで名前で呼んでしまう始末。

俺からは、完全に笑顔が消えた…


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