はまきり
「ユウ!なにやってんだよ!!」
少女の後ろから数人の女子生徒がこちらに近づいてきた。
少女はかなり怯えていた。
「ご、ごめんなさ…」
「お前淫魔だろー?さっさと男誘惑してみろよ!」
女子生徒の1人が少女の髪を掴む。
周りの新入生たちは関わりたくないのか俺たちの周りを避けるようにして二階に上がっていく。
「まぁ、いいやー。いこ、ユウ?」
髪を掴んでいる女子生徒はそのまま少女を引きずって行こうとする。
引きずられて行く少女と目があった。
すがるような、でも諦めたような目をしていた。
「行こう、遊びに。」
気がついたら、俺は少女にそう言っていた。