はまきり
悠によると、毎年正午になると昼休憩があり、その後またルールを変えて後半戦に移る。
「と言うことは、また午後からはルールが変わる可能性があるということね。」
「そうですね。それと、昼の間に生徒はみな、『ふるい』にかけられます。」
「ふるい?」
「前半戦の成績が悪い生徒はそこで脱落。後半戦に参加する生徒を選定するためです。」
選定…つまり強い生徒を残すって事か。
入寮テストの時も感じたが、この学校は強い生徒を優遇する。
何のために…?
「そういえば…」
亜希が俺の方を見る。
「あんたは力の使い方ちゃんと考えなさいよ。」
「え?」
「さっきのやつ、力上手く制御できてなかったでしょ?」
亜希の言う通り、さっき俺は水野に軽く攻撃を加えるつもりだった。
だが、それは彼女には当たらず、思ったより大きな力となって、水飛沫が上がった。