恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
新たらしいスタート
翌日、午前六時にバチッと目を覚ました。頭も体も、すべて毒素を出し切ったかのようにスッキリしていた。
ベッドから降りてカーテンを開けると、外は雲一つ無い快晴で、太陽がギラギラと輝いていた。窓を開けたら清々しい風が入ってきた。背伸びをすると気持ちよくて、とても元気が出た。今日はすばらしい日になりそうな気がした。
「よーし、今日もがんばるぞー!」
顔を洗おうとパジャマのまま居間へ行くと、母が忙しそうに朝食の準備をしていた。目が合うと、すごく驚いた。
「こんなに早く起きてきて、どうしたの?」
「天気がいいから寝ていられなくて、起きてきたの」
「七時にならないと絶対に起きてこない春乃が起きたんだもの。これから雨が降るわよ」
「じゃあ、傘でも持っていくか」
私は笑顔で受け流すと、洗面所へ行った。今日の母は昨日と比べるとすごく笑顔で、声のトーンも優しい。明らかに変わった。
私は、ちょっとこそばゆくて、でも嬉しかった。幸せだった。ずっと続いて欲しいと思った。
母の作った朝食をおなか一杯食べ、使っていた食器を洗うと、午前七時四十分に家を出て学校へ向かった。ただ、通学途中に、またあの黒いモヤをまとった人影を見るかもしれないと思いドキッとしたが、全く見えなかった。
家を出て五分ほど歩くと、この近所で珍しく残っている電話ボックスに入った。携帯電話が普及してから、どんどん姿を消していった公衆電話。今では病院やデパートなど、大勢の人が利用する場所にしか置いていない。
(そう言えば、私も使うの久しぶりだな)
鞄の中から財布を取り出しながら思う。前はいつ使ったのか思い出せないほど昔だ。もう何年も前の事のような気がする。
電話をかける相手は、香、涼子、茜。携帯電話を壊してしまったし、母には聞かれたくない内容だったので、公衆電話をつかうしかなかった。
三人は昨日の深夜、私の携帯電話をイジり、ミチカに取り憑かれてしまった。特に香は気がかりが大きい。昨日の朝、『黒いモヤをまとった人が見える。カラオケから帰って来て家に入ろうとしたら、襲われそうになった』と泣きながら電話してきたのだ。
ベッドから降りてカーテンを開けると、外は雲一つ無い快晴で、太陽がギラギラと輝いていた。窓を開けたら清々しい風が入ってきた。背伸びをすると気持ちよくて、とても元気が出た。今日はすばらしい日になりそうな気がした。
「よーし、今日もがんばるぞー!」
顔を洗おうとパジャマのまま居間へ行くと、母が忙しそうに朝食の準備をしていた。目が合うと、すごく驚いた。
「こんなに早く起きてきて、どうしたの?」
「天気がいいから寝ていられなくて、起きてきたの」
「七時にならないと絶対に起きてこない春乃が起きたんだもの。これから雨が降るわよ」
「じゃあ、傘でも持っていくか」
私は笑顔で受け流すと、洗面所へ行った。今日の母は昨日と比べるとすごく笑顔で、声のトーンも優しい。明らかに変わった。
私は、ちょっとこそばゆくて、でも嬉しかった。幸せだった。ずっと続いて欲しいと思った。
母の作った朝食をおなか一杯食べ、使っていた食器を洗うと、午前七時四十分に家を出て学校へ向かった。ただ、通学途中に、またあの黒いモヤをまとった人影を見るかもしれないと思いドキッとしたが、全く見えなかった。
家を出て五分ほど歩くと、この近所で珍しく残っている電話ボックスに入った。携帯電話が普及してから、どんどん姿を消していった公衆電話。今では病院やデパートなど、大勢の人が利用する場所にしか置いていない。
(そう言えば、私も使うの久しぶりだな)
鞄の中から財布を取り出しながら思う。前はいつ使ったのか思い出せないほど昔だ。もう何年も前の事のような気がする。
電話をかける相手は、香、涼子、茜。携帯電話を壊してしまったし、母には聞かれたくない内容だったので、公衆電話をつかうしかなかった。
三人は昨日の深夜、私の携帯電話をイジり、ミチカに取り憑かれてしまった。特に香は気がかりが大きい。昨日の朝、『黒いモヤをまとった人が見える。カラオケから帰って来て家に入ろうとしたら、襲われそうになった』と泣きながら電話してきたのだ。