恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
「えっ、マ、マジ?」
『マジ、チョー!マジ。だから二人とも今朝のメールはすごくテンションが高くて、今にも電話をかけてきて「やったーっ!」って叫ぶんじゃないかと思ったわ』
「そうなんだ、そうだったんだ…よかった。ずっと涼子と茜の事、気になっていたんだ。どうなったのかな?って。二人とも無事なのを聞いて、安心した」
私も嬉しくて『やったーっ!』と叫びたかった。香と同じように、涼子と茜の事も心配していたが、自分の事で精一杯で何もできなかった。
『自分を責めないでよ、ハルちゃん。涼子ちゃんも茜ちゃんも言っていたけど、やっぱりプライバシーが沢山詰まった携帯電話を勝手にイジるのは失礼な事だよ。だから、私も言ったけど、今回はバチが当たったんだと思う。ハルちゃんは悪くないよ』
「でも…一番最初にミチカとメール交換したのは、私なの。だから、自分を責めなければいけないと思うの。そして、何かの形で罪を償わなければいけないと思うの」
言い終わったとたん、再びお金の切れる警告音が鳴った。どうやら回線はつながっているらしい。私は慌てて百円玉を入れた。
しかし、香は無言になった。私の言葉にショックを受けたらしい。
(もしかして…嫌われちゃった、かな?)
暗い考えが頭の中を過ぎった。『絶交』の二文字が浮かんでは消えた。
『…ねえ、ハルちゃん。ミチカは、本当に成仏したの?』
「えっ?あ、うん。成仏したよ。たぶん、昨日の午後九時くらい。メールが届いた頃だと思う」
『もしかして、ハルちゃんは見たの?ミチカが成仏していくのを』
「うん、見た。おだやかな顔をして消えていったよ」
『ふうーん』
「何?」
『貴重な体験をしたんだと思って。なかなかできないでしょ、そんなこと』
「…香、怒っている?」
『うん、怒っている』
私はドキッとする。『絶交』の二文字がリアルになった気がした。
『だって、ずっと一人で苦しんでいたんでしょ』
『マジ、チョー!マジ。だから二人とも今朝のメールはすごくテンションが高くて、今にも電話をかけてきて「やったーっ!」って叫ぶんじゃないかと思ったわ』
「そうなんだ、そうだったんだ…よかった。ずっと涼子と茜の事、気になっていたんだ。どうなったのかな?って。二人とも無事なのを聞いて、安心した」
私も嬉しくて『やったーっ!』と叫びたかった。香と同じように、涼子と茜の事も心配していたが、自分の事で精一杯で何もできなかった。
『自分を責めないでよ、ハルちゃん。涼子ちゃんも茜ちゃんも言っていたけど、やっぱりプライバシーが沢山詰まった携帯電話を勝手にイジるのは失礼な事だよ。だから、私も言ったけど、今回はバチが当たったんだと思う。ハルちゃんは悪くないよ』
「でも…一番最初にミチカとメール交換したのは、私なの。だから、自分を責めなければいけないと思うの。そして、何かの形で罪を償わなければいけないと思うの」
言い終わったとたん、再びお金の切れる警告音が鳴った。どうやら回線はつながっているらしい。私は慌てて百円玉を入れた。
しかし、香は無言になった。私の言葉にショックを受けたらしい。
(もしかして…嫌われちゃった、かな?)
暗い考えが頭の中を過ぎった。『絶交』の二文字が浮かんでは消えた。
『…ねえ、ハルちゃん。ミチカは、本当に成仏したの?』
「えっ?あ、うん。成仏したよ。たぶん、昨日の午後九時くらい。メールが届いた頃だと思う」
『もしかして、ハルちゃんは見たの?ミチカが成仏していくのを』
「うん、見た。おだやかな顔をして消えていったよ」
『ふうーん』
「何?」
『貴重な体験をしたんだと思って。なかなかできないでしょ、そんなこと』
「…香、怒っている?」
『うん、怒っている』
私はドキッとする。『絶交』の二文字がリアルになった気がした。
『だって、ずっと一人で苦しんでいたんでしょ』