恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
私の大切なもの
カラオケボックスは、シスタードーナツから歩いて十分くらいの距離にある、四階建てのビルの四階にあった。大手チェーンだけあって1フロアー全てがカラオケボックスになっていて、設備は全てキレイ。当然掃除も行き届いていて、食べ物もドリンクもおいしい。おかげで、いつ行っても大勢の客でにぎわっていた。
一階から三回までの店や事務所はすでに営業を終えているので、エレベーターに乗ると、ほぼ直通状態で四階へ上がった。四階に着くと香が連絡してくれた二人のメル友はすでに着いていた。ふたりとも私や香と同じ高校二年生だが、それぞれ違う高校に通っている。彼女たちと知り合ったのは、それぞれの友達を介して。しかし今では、それぞれの友達よりこの四人で遊ぶ事が多い。いわゆる『馬が合う』ってやつだ。もちろん連絡は九十九パーセント、メールでやり取りしている。毎日のようにメールのやり取りをしていて、三日に一回は必ず会って遊んだりご飯を食べたりしている。
「あっ!ハルちゃんと香ちゃんだ。ハルちゃん、元気?」
二人はエレベーターから降りた私を見てそう叫んだ。香と同様に、メールを読んでいないし送っていないからだ。
「ごめんね、メール送れなくて」
「元気ならいいんだけどさ。昨日の昼頃からぜんぜんメール来ないから、何かあったんじゃないかって、今、茜と話していたんだ」
「それかぁ、私がぁ送ったメールの内容がぁ、違うふうに勘違いされてぇ、マジぃブチ切れてぇ『もうぅ、メール交換なんかしないっ!』ってなったとかぁ」
「アタシもそれ、チョー考えていた!メールの文面解釈し間違えてモメているヤツ、すっげー多いもんな」
ショートヘアーでサバサバした性格の山川涼子は商業高校に通っていて、もう一人のブリッ子女子高生、巻島茜は、スポーツが盛んな私立高校に通っている。ブリッ子しているわりには運動神経が良くて、小学校から続けているという新体操ではインターハイに出場したこともある。人は見かけによらない…
涼子と茜はマシンガンのようにスゴイ早口でしゃべり出した。もう十一時三十分近いというのに、まだまだパワーダウンする気配はない。二人を見ていたら、私までパワフルになった気がした。
一階から三回までの店や事務所はすでに営業を終えているので、エレベーターに乗ると、ほぼ直通状態で四階へ上がった。四階に着くと香が連絡してくれた二人のメル友はすでに着いていた。ふたりとも私や香と同じ高校二年生だが、それぞれ違う高校に通っている。彼女たちと知り合ったのは、それぞれの友達を介して。しかし今では、それぞれの友達よりこの四人で遊ぶ事が多い。いわゆる『馬が合う』ってやつだ。もちろん連絡は九十九パーセント、メールでやり取りしている。毎日のようにメールのやり取りをしていて、三日に一回は必ず会って遊んだりご飯を食べたりしている。
「あっ!ハルちゃんと香ちゃんだ。ハルちゃん、元気?」
二人はエレベーターから降りた私を見てそう叫んだ。香と同様に、メールを読んでいないし送っていないからだ。
「ごめんね、メール送れなくて」
「元気ならいいんだけどさ。昨日の昼頃からぜんぜんメール来ないから、何かあったんじゃないかって、今、茜と話していたんだ」
「それかぁ、私がぁ送ったメールの内容がぁ、違うふうに勘違いされてぇ、マジぃブチ切れてぇ『もうぅ、メール交換なんかしないっ!』ってなったとかぁ」
「アタシもそれ、チョー考えていた!メールの文面解釈し間違えてモメているヤツ、すっげー多いもんな」
ショートヘアーでサバサバした性格の山川涼子は商業高校に通っていて、もう一人のブリッ子女子高生、巻島茜は、スポーツが盛んな私立高校に通っている。ブリッ子しているわりには運動神経が良くて、小学校から続けているという新体操ではインターハイに出場したこともある。人は見かけによらない…
涼子と茜はマシンガンのようにスゴイ早口でしゃべり出した。もう十一時三十分近いというのに、まだまだパワーダウンする気配はない。二人を見ていたら、私までパワフルになった気がした。