恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
私は強く思う。ただ一部でも事情を知ったら、香は許してくれたけれど、涼子と茜は許してくれないかもしれない。思うとすごく怖かった。これまで送ってきた楽しい日々が、二度と送れないかもしれない。
思わず、はいたショートパンツをギュッと握りしめた。
(ダメ、がんばらなきゃ。第一、明日には機種変更するんだもの。不便なのは今晩まで。また便利で快適な毎日をくれる。だから、事情を説明すれば、険悪なムードにならないかもしれない。理解してくれるかもしれない。ほら、問題ない!)
自分で自分にハッパをかけると、涼子と茜を見た。いや、香も。涼子は歌い終わり、次に歌う茜がマイクを持っている。三人とも私の真剣な視線に気付き、マジメな顔になった。茜は曲が始まったが、歌おうとしなかった。
「あのね、みんなに話しがあるの」
「何?」
香が身を乗り出した。すると、涼子も茜も身を乗り出した。涼子はハッとして演奏を止めた。さらに、機械に演奏の予約をしてあった曲、全てをキャンセルした。
「また予約すればいいだろ。今はハルちゃんの話しを聞こうぜ」
「そうだね」
「で、話しってなに?」
「うん、あのさ…昨日からメールをぜんぜん送れていないでしょ?」
「ああ、そうだった!会った時聞こうとしていたのに、すっかり忘れていた!」
「涼子ちゃんがぁ、ずっとしゃべっていたからでしょぉ」
「茜だって、ベラベラベラベラしゃべっていただろう。アタシだけのせいにすんなよ!」
「まあまあ、罪のなすりつけ合いはそれくらいにして。今はハルちゃんの話しを聞くんでしょ?まだ歌だって歌いたいんだから、とっとと聞いちゃおうよ」
「そうだな。香の言う通りだな。よーし、聞くぞ。ハルちゃん、話して」
「そうそう、話してぇ」
涼子と茜は私の方へ膝を向けると、キチンと私を見た。香はさっき聞いた話だという事に気付いたらしく、聞く姿勢ではいるが、涼子や茜ほど力が入っていなかった。
私は二度ほど深呼吸すると、香を見た。香は『ガンバ!』と声を出さずに口パクで言った。
思わず、はいたショートパンツをギュッと握りしめた。
(ダメ、がんばらなきゃ。第一、明日には機種変更するんだもの。不便なのは今晩まで。また便利で快適な毎日をくれる。だから、事情を説明すれば、険悪なムードにならないかもしれない。理解してくれるかもしれない。ほら、問題ない!)
自分で自分にハッパをかけると、涼子と茜を見た。いや、香も。涼子は歌い終わり、次に歌う茜がマイクを持っている。三人とも私の真剣な視線に気付き、マジメな顔になった。茜は曲が始まったが、歌おうとしなかった。
「あのね、みんなに話しがあるの」
「何?」
香が身を乗り出した。すると、涼子も茜も身を乗り出した。涼子はハッとして演奏を止めた。さらに、機械に演奏の予約をしてあった曲、全てをキャンセルした。
「また予約すればいいだろ。今はハルちゃんの話しを聞こうぜ」
「そうだね」
「で、話しってなに?」
「うん、あのさ…昨日からメールをぜんぜん送れていないでしょ?」
「ああ、そうだった!会った時聞こうとしていたのに、すっかり忘れていた!」
「涼子ちゃんがぁ、ずっとしゃべっていたからでしょぉ」
「茜だって、ベラベラベラベラしゃべっていただろう。アタシだけのせいにすんなよ!」
「まあまあ、罪のなすりつけ合いはそれくらいにして。今はハルちゃんの話しを聞くんでしょ?まだ歌だって歌いたいんだから、とっとと聞いちゃおうよ」
「そうだな。香の言う通りだな。よーし、聞くぞ。ハルちゃん、話して」
「そうそう、話してぇ」
涼子と茜は私の方へ膝を向けると、キチンと私を見た。香はさっき聞いた話だという事に気付いたらしく、聞く姿勢ではいるが、涼子や茜ほど力が入っていなかった。
私は二度ほど深呼吸すると、香を見た。香は『ガンバ!』と声を出さずに口パクで言った。