恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
(何か、変。変だ…)
心の底から思った。携帯電話をイジる香も、私を捕まえた涼子も茜も変だった。雰囲気に違和感を感じる。
(おかしい。香も涼子も茜もいつもと違う、違う…)
目の前で繰り広げられている光景が、これまでと違って見えた。別世界のようだった。
ふいに、背中を恐怖が駆け上がってきた。ゾクッとしたかと思えば、全身がガタガタと震えた。たまらず体を抱きしめた。
(やだ、どうしたの私?)
まるでカゼを引いて高熱を出した時のように体が震え、止まらない。額や脇の下には汗が噴き出し、動悸も激しい。しかしカゼは引いていない。今まで引く気配もなかった。
(確かに疲れてはいるけれど、こんな急に引くものなの?違うよね。熱が上がる時って、午前中から『なんか体がダルいなぁ、変だなぁ。あれ?食欲もないなぁ。あんまり食べたくないなぁ』って言って、夕方になったら熱が出るんだよね。ふつうそうだよね)
私は自問自答する。どうしても目の前で起こっている事がふに落ちない。
そしてある事に気付き、ガクゼンとする。
(私がこんなにガタガタ震えているのに、どうして誰も『大丈夫?』って言ってくれないの?メールを開いて読むことに夢中なの?みんないつもはすぐ言ってくれるのに。まるで私に興味がないみたい…)
だんだん頭の中がグチャグチャになっていく。パニックを起こす寸前だ。
すると、香が目をキラキラ輝かせながら、携帯電話の画面を見せてくれた。画面には、一番最近受け取ったメールが表示されていた。
「ハルちゃん、見て!受け取ったメール全部開いたよ!」
とても嬉しそうだった。まるで、子供がお母さんに百点満点を取ったテスト用紙を見せているような感じだ。だがよく見れば香の目は血走り、繰り返す息はフルマラソンを走ったかのように激しかった。
(やっぱり変。変だよ)
とたん、後ろで黒いモヤが立ちこめだした。
「ひっ・・・!」
黒いモヤはユラユラと立ち上がり、時間を追うごと濃くなっていく。おまけに禍々しい気を放ち、触れるもの全てを暗闇の世界へ引きずり込みそうだった。
心の底から思った。携帯電話をイジる香も、私を捕まえた涼子も茜も変だった。雰囲気に違和感を感じる。
(おかしい。香も涼子も茜もいつもと違う、違う…)
目の前で繰り広げられている光景が、これまでと違って見えた。別世界のようだった。
ふいに、背中を恐怖が駆け上がってきた。ゾクッとしたかと思えば、全身がガタガタと震えた。たまらず体を抱きしめた。
(やだ、どうしたの私?)
まるでカゼを引いて高熱を出した時のように体が震え、止まらない。額や脇の下には汗が噴き出し、動悸も激しい。しかしカゼは引いていない。今まで引く気配もなかった。
(確かに疲れてはいるけれど、こんな急に引くものなの?違うよね。熱が上がる時って、午前中から『なんか体がダルいなぁ、変だなぁ。あれ?食欲もないなぁ。あんまり食べたくないなぁ』って言って、夕方になったら熱が出るんだよね。ふつうそうだよね)
私は自問自答する。どうしても目の前で起こっている事がふに落ちない。
そしてある事に気付き、ガクゼンとする。
(私がこんなにガタガタ震えているのに、どうして誰も『大丈夫?』って言ってくれないの?メールを開いて読むことに夢中なの?みんないつもはすぐ言ってくれるのに。まるで私に興味がないみたい…)
だんだん頭の中がグチャグチャになっていく。パニックを起こす寸前だ。
すると、香が目をキラキラ輝かせながら、携帯電話の画面を見せてくれた。画面には、一番最近受け取ったメールが表示されていた。
「ハルちゃん、見て!受け取ったメール全部開いたよ!」
とても嬉しそうだった。まるで、子供がお母さんに百点満点を取ったテスト用紙を見せているような感じだ。だがよく見れば香の目は血走り、繰り返す息はフルマラソンを走ったかのように激しかった。
(やっぱり変。変だよ)
とたん、後ろで黒いモヤが立ちこめだした。
「ひっ・・・!」
黒いモヤはユラユラと立ち上がり、時間を追うごと濃くなっていく。おまけに禍々しい気を放ち、触れるもの全てを暗闇の世界へ引きずり込みそうだった。