恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
なんだかノンビリ朝食を食べている気になれず、残っていたご飯やおかずを口の中へかき込んだ。食べ終われば使っていた食器を急いでキッチンへ持って行き、茶の間を飛び出そうとした。
「喜一、そんなに急いでどうしたの?今日は早く学校へ行く日だった?」
「パソコンで調べたい事が出来たんだ。ごちそうさま!」
歩きながら母に言うと、急いで茶の間を飛び出して自分の部屋へ向かった。残された母と父は、呆然として息子が飛び出して行った扉を見つめた。
「あんなにイキの良い喜一、久しぶりに見たわ」
母が呟くと、父は小さくうなずきながら残っていたご飯を食べだした。二人にとって森田の行動は青天の霹靂だった。
両親の驚きをよそに森田は自室へ駆け込むと、現在の時間も確認せず急いでパソコンを立ち上げた。さっきのニュースについて詳しく調べるためだ。
インターネットに接続しプロバイダーのホームページを開くと、今日のトピックスに先ほどの事件が入っていた。それだけ注目度が高いと言う事だろう。タイトルをクリックすれば、事件についてより詳しい内容が書かれていた。
森田はディスプレイへ顔を近づけると、必死になって記事を読んだ。少しでも早く多くの情報を知りたくて。
しかし、二行目まで読んで硬直した。
―記事には、『この一年で似たような事件が三百件以上起きている』と記述されていた―
(三百件!なんて数字だ。なんて恐ろしい数字なんだ…)
頭の中が真っ白になった。信じられなかった。いや、信じたくなかった。目にしている記事が本当ならば、春乃の死ぬ確率は格段に上がるからだ。
(いや、待てよ。落ち着け。まだそうと決まったワケじゃない。記事には続きがあるんだ。読んでみよう)
いつの間にか震えていた体を無理矢理動かし、再びディスプレイを見た。記事は次のように続いていた。
「喜一、そんなに急いでどうしたの?今日は早く学校へ行く日だった?」
「パソコンで調べたい事が出来たんだ。ごちそうさま!」
歩きながら母に言うと、急いで茶の間を飛び出して自分の部屋へ向かった。残された母と父は、呆然として息子が飛び出して行った扉を見つめた。
「あんなにイキの良い喜一、久しぶりに見たわ」
母が呟くと、父は小さくうなずきながら残っていたご飯を食べだした。二人にとって森田の行動は青天の霹靂だった。
両親の驚きをよそに森田は自室へ駆け込むと、現在の時間も確認せず急いでパソコンを立ち上げた。さっきのニュースについて詳しく調べるためだ。
インターネットに接続しプロバイダーのホームページを開くと、今日のトピックスに先ほどの事件が入っていた。それだけ注目度が高いと言う事だろう。タイトルをクリックすれば、事件についてより詳しい内容が書かれていた。
森田はディスプレイへ顔を近づけると、必死になって記事を読んだ。少しでも早く多くの情報を知りたくて。
しかし、二行目まで読んで硬直した。
―記事には、『この一年で似たような事件が三百件以上起きている』と記述されていた―
(三百件!なんて数字だ。なんて恐ろしい数字なんだ…)
頭の中が真っ白になった。信じられなかった。いや、信じたくなかった。目にしている記事が本当ならば、春乃の死ぬ確率は格段に上がるからだ。
(いや、待てよ。落ち着け。まだそうと決まったワケじゃない。記事には続きがあるんだ。読んでみよう)
いつの間にか震えていた体を無理矢理動かし、再びディスプレイを見た。記事は次のように続いていた。