恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
香を励ましながら思った。ウダウダしているヒマは本当になかった。
 通話を切ると携帯電話を閉じ、力を入れてギュッと握った。大きく息を吐きながら前を見据えれば、一つの決意をした。
(今日、必ずお祓いしてくれる人を探す。そして、必ず祓ってもらう約束を取り付つける。たとえ黒いモヤをまとった悪霊が襲ってきても負けないで!)
服の上から、首からブラさげたお守りを握りしめる。今頼れるのは、このお守りだけ。どこまで効くかわからないが、やるしかない。
 最終決戦は、目前に迫っていた。
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