???
放課後。


俺が、帰る支度をしているときだった。


「聡。一緒に、帰ろ」


俺の背後から、声が聞こえた。


誰だよ?


振り返ると、その姿に驚いた。


「結衣ちゃん…」


え?もう、呼び捨て?結衣ちゃん、気が早いんだから……


そんな事を思いながら、ウキウキと俺はカバンを手に取り立ち上がった。


「帰ろうか、結衣」


結衣ちゃんに合わせて、俺も呼び捨てで呼んでみた。


恥ずかしー……


そのときだった。俺の背後から、声がした。


「お待たせ、結衣」


俺は、その声に振り返った。こいつは、俺の前の席に座る、剛田君ではないか。


…あれ?あれ?!


結衣ちゃんは、剛田君と手をつないで、行ってしまった。


……どういう事?


俺の名前、呼んだじゃん……


「ちょっと待って!」


俺はとっさに、結衣ちゃんを呼び止めた。


「どうしたの、聡君?」


聡君?さっき、聡って……


「その人、誰?」


だいたいわかるが、思わず、聞いてしまった。


「あ、剛田聡。私の、彼氏だよ」


……あぁ。お前も、聡かよ。


ってゆうか……




恥ずかしいよ、俺……




「あ、お前か。俺の女から、アドレス聞いたって奴は」


え、ちょっと、剛田君…そんなに近くに来たら……




怖いんですけど……
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