マンガみたいな事が起きました。
「舞ちゃん遅いよー」
「ごめんね、道に迷っちゃった」
さつきも大雅もあたしが来るまで
食べるのを待っていたらしい。
裕貴くんは、少し離れた所で女子たちに囲まれている。
近くじゃなくて良かった……。
「さつき、これ美味しいね」
「本当だぁー♡」
ほっぺに手を当てて美味しい、美味しいと食べるさつきに思わず笑みがこぼれる。
「東雲、何かいいことあった?」
「なんで?」
「今日一番の表情だ」
そっか、せっかくの修旅なのに
全然楽しんでなかったもんね。
「さつき、あーん」
バカップルな二人を見て
美味しい料理を食べて
幸せな食事だった。