マンガみたいな事が起きました。



そう言われたら従うしかない。



「わ……わ、渉…」



振り絞るような小さい声だった。


「もう一回」


「………渉…」


さっきよりもはっきり言えたかな。



「よくできました」


合格みたいだ。

良かった良かった。



「はい、ご褒美のキス」


安心してたら一瞬で唇を奪われた。


「隣町のショッピングモールに行くか。
その前に、朝食か……」


もしかして……


初デートだったりする?



「とりあえず、着替えて準備だな。
20分くらいか?」


「はい…じゃなくて、うん!!」



敬語もなんとかクリア。


東雲舞、人生初のデートです。





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